県教育委員会は11月25日に、「公立中学校等卒業予定者の進路希望の状況」を公表しました。今回はそのトピックスを確認します。
来春の公立中学校等卒業予定者数は、昨年より903人多い6万7984人です。このうち県内の全日制公立高校の希望者は、昨年より35人少ない5万1899人で、卒業予定者に占める割合は76.3%となりました。この割合は、5年連続で80%を下回っています。
一方、県外を含む全日制私立高校の希望者は、昨年よりも544人多い8685人で、卒業予定者に占める割合は過去最高の12.8%となりました。この割合からは、私立を第1志望とする生徒が増加していることが分かります。その背景には、私立高校進学者への授業料等の助成が拡充されたことが挙げられます。また、大学入試改革や大学入学定員の厳格化などへの不安から、大学付属校を中心に、私学人気が高まっていることもあるでしょう。
公立高校を希望する割合は減少傾向にありますが、公立高校ごとの希望状況には大きな差が見られます。表は、今年の調査で希望者の多かった上位20校の状況です。横浜翠嵐高校は、3年連続で希望者数が最も多くなっており、大変厳しい競争になることが予想されます。しかし、この20校の昨年の実際の志願者数は、平均すると希望者数の75%程度まで減っています。
今回の結果はあくまで10月時点の希望調査です。公立高校の志願先の決定は2月6日~8日の志願変更まで可能です。これからが得点力の最も伸びる時期。志望校合格を目指し全力で臨みましょう。
(中萬学院高校受験指導事業部)
●2022年12月5日神奈川新聞ザ・チャレンジ高校受験編掲載