株式会社中萬学院 - 神奈川県・横浜市の学習塾・進学塾

2017年12月01日
2019(平成29)年度 公立中学3年生の進路希望調査結果が明らかに

卒業予定者の80.3%が県内全日制公立高校への進学を希望、実際に進学できるのはそのうちの62.2%

神奈川県教育委員会は11月21日(火)、「平成29年度 公立中学校等卒業予定者の進路希望の状況」を発表しました。卒業予定者総数69,112名のうち、80.3%(前年度-0.4%)にあたる55,525名が県内全日制高校の進学を希望しています。県内全日制高校の当初募集定員総数(特別募集等を除く)は42,980名(※1)のため、今回の調査結果通りに志願が行われたとすると、実際に県内全日制高校に進学できるのは希望者のうち62.2%(前年度-0.5%)となります。

(※1)神奈川県教育委員会の発表では特別募集も含んだ数字のため、2018年度の募集定員数を43,293名(うち連携募集85名)と発表しています。

中学と同一地域への進学希望率が最も高いのは「横須賀三浦」

それでは、地区・学校の希望状況を見ていきましょう。例年通り各地区毎で希望状況に大きな差が出ています。以下の【表1】は市区町村を17の地区(※相模原北部津久井・相模原南部は相模原市で1区とする)でまとめ、各地区の生徒の動きを矢印で示したものです。

中学校と同一地域への進学希望率が最も低いのは横浜南部です。地元の横浜南部地区内の高校を希望する生徒は34.6%にとどまり、約7割の生徒が地区外への進学を希望しています。対して最も高かったのは横須賀三浦地区の76.3%でした。
なお中学校と同一地域への進学希望率が50%を下回る地区は6つあり、平塚(45.3%)・大和座間綾瀬(44.4%)・横浜西部(41.4%)・横浜中部(37.7%)・横浜臨海(36.2%)・横浜南部(34.6%)という結果でした。

【表1】

地元生徒数に対する進学希望者の割合(※1)が最も高いのは「横浜東部」

以下の【表2】では【表1】の地区別希望状況の生徒数移動を反映し、中学校が所在する地元地区の生徒数を100とした塗り分けで希望状況を示しています。

地元生徒数に対する進学希望者の割合(※1)が最も高い地区は、横浜東部(121.8%)です。地元生徒の52.2%が進学を希望するほか、隣接する横浜北部から488名、川崎南部から312名の進学希望者がいるなど人気を集めています。一方で、進学希望者の割合(※1)が最も低いのは平塚(76.6%)で、前述のとおり地元生徒の進学希望率も45.3%と半数を割っています。
【表1】の矢印数を見ても分かるとおり、複数の路線が乗り入れている交通の利便性が高い地域では生徒の進学希望地区が多岐に渡りやすく、多様化する傾向が見られます。

(※1)各地区の進学希望者数を中学校所在地の生徒数で割った(中学校が所在する地元地区の生徒数を100とした)率

【表2】

希望者400名超の高校は53校、最多は横浜翠嵐の855名

以下の【表3】では、今回の調査で希望者が400名を超えた高校を示しています。
2018年度募集を行う全日制公立高校のなかで、400名以上の希望者を集めた高校は53校(前年度51校)あります。最多は横浜翠嵐の855名で、続いて海老名の750名、湘南の722名、600名台の学校は7校(川和・市ヶ尾・市立戸塚・横浜緑ヶ丘・市立金沢・住吉・多摩)でした。

【表3】

例年に続き人気を集める「進学重点校」

県内の全日制公立高校進学希望者55,525名のうち、県立「学力向上進学重点校エントリー校」17校への進学希望者はその16.4%の9,110名、市立進学指導重点校4校への進学希望者は2.8%の1,577名です。
県内全日制高校全体の希望倍率1.29に対し、県立「学力向上進学重点校エントリー校」17校全体の希望倍率は1.70、市立進学指導重点校は1.73と例年に続き人気を集めています。特に希望倍率2倍以上と人気が高かった学校は横浜翠嵐(2.39)・横浜緑ケ丘(2.30)・多摩(2.24)・川和(2.05 )・大和(2.02)・湘南(2.02 )の6校でした。

情報に惑わされず、志望校に向かってしっかりと学習を

最後に、この「進路希望調査結果」を見る上でご注意いただきたいのは、(1)「調査が10月20日時点の希望である」こと(2)「調査時点で2018年度公立高校募集定員はまだ発表されていない」という点です。

この調査結果はこれから中学校で行われる進路面談の資料としても利用され、毎年そのアナウンス効果もあり2月の最終的な志望校決定まで受験生の希望状況は変化します。上の表でもほとんどの学校で希望倍率と実質倍率に開きが生じています。
したがって、行きたい高校の人気が高いからと悲観的になったり敬遠をしたりする必要はなく、また人気が低いからといって安心できるわけでもありません。大切なのは、自分の目標とする高校の合格を目指し、最後まで得点力アップに向けて全力で取り組むことです。

いよいよ入試に向けて正念場を迎え、中萬学院グループでも本格的に入試実戦対策が行われます。本番まであと2カ月余り、志望校合格に向けて一緒にがんばりましょう。

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